融合炉の暴走 飛び散る原子の粒 グラインダーの火花 金属の花消滅する瞬間の花 ただ眩しくディジタルに咲く 考える隙を与えない 瞬きは許されない 次のフレームにはもう映らない幻影絡まる投射機 乱れる映像 繰り返されるカウントダウン 終わることもなく始…
あの時、君は何が欲しかったのだろうか ねだっていたものは、何だったのだろうかそれが僕ではないことは知っていた 僕なら連れ出せるだろう ケージの外の世界を欲しがっていただけの話 だから再び檻に入らなければならない時の悲しそうな顔は 僕と別れること…
ぬるりと進み行く秒針 そそのかされた夜が吠える 時間をもっとよこせと夜が吠える どこまでも欲張りな夜 眠りに就こうとする者を敵に回し月に睦まじく アルコールに溺れる者に安寧を与え 夜は吠える 俺に時間を人は急ぐ 夜に飲み込まれまいと人は急ぐ 一心不…
休日サンセット 煙草の残りを数えてライターを擦る 紫煙、風が流して行く視界 流される心の行方、同時に占う 一曲にも満たない喫煙の時間を散らしては 薄曇りが拡げている西日が差し込む部屋へと埃の匂いと澱んだ空気 音だけがそれをかき回す 心、同じく澱と…
季節は繰り返すと誰もが口を揃えて言う ただ一日一日刹那を知らずに過ごす身には分かるまい 時を切ればそれは季節ではなく ただ一日切り取られた時間の堆積なのだ時間の中で常に酸素不足であえいでいる 今日の頭痛は明日の回復、そう祈り続けることにも飽き…
烟る街。それは煙か霧か。視界はどこまでも開けず、自分の足元すら覚束なくなってくる。何かをつかもうと伸ばした腕の行く先すらもどこかへ消えてしまうかのように。心許ないのは視界を塞ごうとするこの白い靄のせいか。はかなくも地上の民。吐く息もまた白…
ハウリングハウリング 早く逃げてしまえ。月に溶けてしまうその前に その四本の足を踊らせて夜の逃げ道を探せ 逃げる先は木陰か、人の作りし東屋か ありとあらゆる隙間から光は滑り込むハウリングハウリング 仲間を探せ。月を研ぐ牙、死をも恐れず挑む牙を探…
露は一つに集まり、葉の葉面を全て巻き込んでは流れ落ちる 地面には黒いポイント やがて吸い込まれ跡を無くす 森の蓄える水のただ一滴 それでも地崩れを起こすこともないただの一滴吸い込まれた先の闇はどうだい? いつかは一つの流れとなり人々の喉を潤す …
18歳 数の重みを少しは知り始めて一人闇雲に踊る 僕の向け先はどこにある Where do I wanna go? 袋小路、太陽の沈む果てに向かいただひたすら汗にまみれて走るのみ 頬を伝うものは焦りか戸惑いか 形も見えぬままに掘り出す彫刻のように無闇に刃で削る 現れた…
思わず殴りかかろうとしたのは 僕の衝動が理由なのか、あなたの不意な言葉が原因なのか 右手を振り上げた瞬間にふと我に返れば ただそこには身体を強ばらせて 僕と同じように強い握り拳を秘めたあなたの眼がある そうか、力に訴えかけようとしていたその言動…
静脈認証で自分を語れ IDいつか嫌った照合に身をゆだねろ 記憶は全てストレージに収めてしまえ 残る自分は頭を失ったサイボーグ カウント数えるだけが目的の脳の単純な造りよ 自分を見逃してしまえ もう十分に解放されたこの身体よ 足を踏み出すことに迷いす…
アンダーウェア。水玉模様は雨の色にはなりやしない 飽和したドットがだんだんと体の表面に浮かび上がり 斑点を皮膚に映し出す頃にはもう消すことはできなくなっている どこの野生動物なのか、僕は 四肢はどこまでも力強く ああ、人を離れるとはこういうこと…
もう何も言葉は浮かばない 残されたインクの続きは誰かが使って その断面は平に均されることはなく いびつに書かれた文字の数を表して 心ここにとどまることはなく それでも繰り返しは知らずにいる 誰かにこれを伝えてしまえば少しは楽になれるだろうか また…
僕は君のペルソナ 一つの顔を見せたその裏で描くのは君に合わせた仮面 機嫌一つ、僕の顔は消えてしまい君色に染まる ワンディレクション ワンウェイ 戻ることの出来ない層の中でただひらすら斜面を下る雪崩を繰り返している 僕は何になろう、君のその顔加減…
根なしのアホウドリから飛び散った一枚の羽は 揺れる水面に一瞬にして消え去り それを太陽とともに眺める僕らは 一体どんな顔をしているのだろうか いつかの海辺はいつかの光景のように広がり それをとらえる瞳に僕は果たして どこまで誠実に描かれているだ…
夏はつい昨日までのこと 野分が渡る一雨の流れは僕らの夏を洗い流していた あれほどの通り雨を目の前にやり過ごして 少し遊んでしまった季節を振り返る間もなく カレンダーは進み あの汗は少しばかりの迷いを僕にもたらせて 引き際を見誤った季節というクラ…
なごり雪も去ってしまった今では 君が笑顔を見せるだろう雪がちらつくこともない それでも君と初めて見た雪は確かに間違いのない日の出来事で マフラーを巻いた襟元に吹き込む風も 君が隣りにいる暖かさを思えば何も怖くなかった 白は暖かく空を包み完璧な三…
光を閉じて、お願い 闇に閉ざされた空間は ただ無機質に私の鼓動が響き渡るだけ 抱き枕の反発は私の夢さえも拒んで 何も起こりはしない夜をただ続けていく 不自由のないないこの身体を横たえても 訪れるのは静寂ではなく まだ留まることを知らない私の心臓 …
ふと思い出してみた 10年前が本当に10年前なのかも分からないくらいに 無益に過ごした10年 あの時の僕 はまだ彼女の取扱説明書を読解する術も知らず 途方に暮れているうちに彼女が暴走した 仲の良い友人、親しくしていた後輩、Web上だけの付き合いだった少し…
僕は一本足で旅に出る 残していく人たちにろくなあいさつもせずに 身体のバランスは良くないけれども 誰とも異なった視線のぐらつきが僕のアイデンティティ 二本足の子どもたちが腰の下で回って 軽快に僕を追い越していく 鬼になったのは誰だろう 子どもたち…
青春と呼ばれる青い炎もいつの日か消えてしまう やるせのない平日に車を走らせては 繰り返しの風景にすっかり飽きてしまっていた かき鳴らしたロックンロールのギターも 知識と誹謗でいつの間にか手にすることもなくなっていた スポットライトは誰のため ス…
恋はもう二度と花開かない 私の牢屋を理由にしてあなたから目も身体も背けていた あなたを守ろうと決めたあの日から 変わってしまったものは何? 鑞のような顔で歩き回りながら その簡単な罪を割って歩く どこまで?海をも渡り歩く私はモーゼの杖を持っては …
はぐれ雲 ちぎれ雲 私の心は袋に詰められた綿菓子 いつ食べるの? 早く食べないと減っちゃうよ 一口ちぎってあなたにあげる あなたは渋い顔をしてそれを頬張る ふざけながら見上げた空には 半端な月が浮かんでいる このお祭りあなたは私といて幸せ?退屈? …
息継ぎさえ満足に出来ないプライベートプール 懸命にクロールを披露するけれども 力を入れれば入れるほどに僕も興味を失っていく 君はといえばさっき宣言した背泳ぎをものにしてみせようと 縁(へり)に手をかけては何度も手を離すシミュレーションを繰り返…
何が楽しくて不眠の朝を迎えようとしているのだろう リセットを目の前にする感覚に身を晒そうとするから? 一晩中蛍光灯の下にあってカーテンだけは閉めている 夜という時間を布一枚隔てて遮断して 時計だけは正確に夜のカウントダウン to 朝へと始めている …
ぽくん とくん こくん 碧色の湖の底まで金平糖一つ沈めて わたしの中にも一粒 よどみなく湧き出す水の刺激 歯の裏に受けて ぽくん とくん こくん ぽくん とくん こくん
どのタイミングで二人はすれ違ったの? 私の呼吸であなたを呼んで それに応えてくれたのはあなた 息はぴったりだったのに初めから二人はずれていた 片方の目で見てきたものは同じものだったかもしれないけれども もう片方の目はあなたと違う誰かを見ていた …
三十数年、どの時間に跳びたい?幼稚園児?いやいやそれは虫歯の記憶が酷くて、ちょっとばかりためらってしまうだろう?小学生?イベントの度に熱を出しては欠席していたことばかりでイマイチためらっちゃうだろう?中学生?転校ばかりでその後の人生をねじ…
ぼくはたばこをすってときどきくうきをすう ぼくはきょうのおさけをのみほしてつぎのおさけにてをだす ぼくはまいにちむずかしいことをかんがえて けっきょくなにもしないでぷかぷかとそうこのすみにうかんでいる たまにがすがなくなってじめんのいしをかぞ…
北行き電車の影が俺を轢き殺した朝 ああ刺したばかりの日はまだ若く 俺の耳を凍てつき震わす ロマンティックなTRAIN-TRAIN 生き返らせてはくれまいか プレイリストの最終項 俺のこの世の置き土産に この曲の題を遺してだけ去る 背中からせまり来るあの朝に …