烟る街。それは煙か霧か。視界はどこまでも開けず、自分の足元すら覚束なくなってくる。何かをつかもうと伸ばした腕の行く先すらもどこかへ消えてしまうかのように。心許ないのは視界を塞ごうとするこの白い靄のせいか。はかなくも地上の民。吐く息もまた白…
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