僕はこの地で僕を捕らえ続け、彼は彼の地で彼の生き様を捕らえ続けている。僕らと彼らを除外したところで棲息していた彼らは、彼らの年齢的なアドバンテージだけを黴ついた旗として振りかざし、僕らという生き物を嘲笑いながら、確実に彼らの内臓は外圧を言い訳とした不摂生に侵され、誰もが顔をしかめずにはいられない、あの内臓の異臭をばらまいている。
僅かでも侵されまいとする若気の至りは、時に土地の選択と時間の選択の誤りを導くことはあれ、そこに朽ちてしまうような生半可な覚悟だけは持ち合わせるようなこともなく、自分の知らぬところで認められ、己へと還され自尊に支えられていく。
むしろその欠如に鈍感である生物に遭遇するたび、知らぬものとして目をつぶっていた己の感度をひたすらに呪うだけなのだ。僕はここにいる。僕はここにいる。僕はここにいる。誰がそうしたわけではない。僕がここにいる。
大陸を跨ごうとする彼の地で、小国の中で数時間でもと離れようとしたこの地で、離れまいとして食らいつくその地で、距離の差は感性の差と比例することなく、ただ僕らは僕らという年齢に追われるようにして、その場での密度を濃くすべく毎日を送っている。
そのただひたすらであるところを侵すものはなく、ひたむきであることを嗤う自分の中に増え続ける悪鬼はすでに遠く。たとえまだその自覚までは至らないと心の透析を図る彼であっても、あの忌まわしい牙は幻像になりつつある。残る最後の一仕事、ホログラムに惑わされている平面に、己の筆と墨にて魔除けと表明の署名を。
GET YOURSELF ARRESTED GET MYSELF ARRESTED
今、僕を名乗る僕という僕は全てここに